海洋冒険家の『堀江謙一』さんが、2022年3月26日から2022年6月4日にかけて、69日間のヨットによる単独無寄港での太平洋横断航海を成功させ、2022年8月に「最高齢での単独航海太平洋横断」としてギネス世界記録に公式認定されました!
なんと初航海は60年前!節目となる今回は、60年前に挑戦した時の逆航路でサンフランシスコから日本へ約8,500キロに及ぶ船旅に挑戦しました。
常に世界をまたにかけたチャレンジを続け、世界初・日本人初の偉業を成し遂げてきている堀江さんとは、どのような経歴の持ち主なのでしょうか?これまでにも何度か単独太平洋横断航海はしていますが、60年前の一番最初に単独太平洋横断をした時の様子が気になります!
こちらのブログでは、堀江謙一さんのプロフィール、受賞歴、ヨット航海歴、ヨットを始めたきっかけ、今回のチャレンジを決断した理由、60年前の初航海とはどんなものだったのかをご紹介します!
海洋冒険家「堀江謙一」のプロフィール
参照元:毎日新聞
出身地:大阪府大阪市
在住: 兵庫県芦屋市
誕生日:1938年9月8日
年齢:84歳
学歴:関西大学第一高等学校・ヨット部
家業:自動車部品工場
職業:海洋冒険家・ヨットマン
アマチュア無線家:コールサインJR3JJE
海洋冒険家「堀江謙一」の受賞歴
1963年 「第10回 菊池寛賞」受賞
1964年 イタリア サンレモ市より第一回「海の勇者賞」受賞
1974年 朝日新聞社より「朝日賞」受賞
1989年 兵庫県より誉賞受賞
1997年 エクアドル共和国政府によりガラパゴス諸島バルトラ島の岬が堀江謙一船長岬と命名
2002年 アメリカ ロードアイランド州ニューポートのヨットミュージアムにある単独航海セーラーの殿堂入
2009年 兵庫県豊岡市より「植村直己冒険賞の特別賞」受賞
2011年 日本政府より「内閣総理大臣賞」を受賞
海洋冒険家「堀江謙一」のヨット航海歴
参照元:MBS NEWS You Tube
1962年・23歳
世界初の単独太平洋横断(兵庫 西宮ーサンフランシスコ)
航海: 94日
1973~1974年
小型ヨットで西回り単独無寄港世界一周(兵庫 淡路島ー大阪)
航海: 275日
1978~1982年
世界初の縦回り世界一周(和歌山 由良ーホノルル)
航海: 3年326日
1985年
世界初の太陽電池によるソーラーボートで単独太平洋横断(ホノルルー父島 二見)
航海: 76日
1989年・50歳
世界最小の外洋ヨットで太平洋単独横断(サンフランシスコー兵庫 西宮)
航海: 137日
参照元:MBS NEWS You Tube
1992~1993年
世界初の足漕ぎ(人力)ボートで太平洋単独横断(ホノルル―沖縄)
航海: 111日
1996年
アルミ缶リサイクルのソーラーパワーボートで太平洋単独横断(南米エクアドル・サリナスー東京)
航海: 138日
1999年
ステンレス製ビール樽528個とペットボトルのリサイクル素材利用のカタマラン(双胴船)で太平洋単独横断(サンフランシスコー兵庫 明石)
航海: 132日
2002年
「太平洋ひとりぼっち」から40周年記念としてウイスキー貯蔵樽材再利用で’62年と同じ大きさのヨットで太平洋単独横断(兵庫 西宮ーサンフランシスコ)
航海: 68日
2004~2005年
ホーン岬東回りで単独無寄港世界一周(兵庫 西宮ー兵庫 西宮)
航海: 251日
2008年
世界初のウエーブパワーボートで太平洋単独横断(ホノルルー紀伊水道)
距離:7800km / 航海: 110日
2022年・83歳
世界最高齢での小型ヨット単独無寄港太平洋横断航海(サンフランシスコー兵庫 西宮)
ギネスの正式タイトルは『Oldest person to sail across the Pacific solo』
距離:8500km / 航海: 69日
参照元:堀江謙一公式ウェブサイト
堀江さんは著書も執筆しています。
堀江謙一がヨットを始めたきっかけと2022年のチャレンジを決断した理由とは?
参照元:デイリースポーツ
高校生の頃、ヨット部に所属していた堀江さん曰く
部活がヨットの始まりであり、僕にとっては部活の延長。
目的を決めてチャレンジすると、人生が充実して毎日が楽しい。目標がある方が楽しい。
引用元:MBS NEWS You Tube
ずっと青春時代の気持ちと変わらず、大好きな航海を部活の延長線として、チャレンジを重ね続けているわけですね!
参照元:MBS NEWS You Tube
今回、世界最高齢での達成ということでギネスに登録されましたが、チャレンジした理由を聞かれた堀江さんは
生涯チャレンジャーとして生きたいと思ってる。できれば100歳までやりたい。
引用元:MBS NEWS You Tube
と語っています。堀江さんにとって、節目ではありましたが、何も今回のチャレンジが特別なわけではなく、常に挑戦し続ける姿勢があるということなのですね。
堀江謙一60年前の初単独太平洋横断航海の物語り!
参照元:MBS NEWS You Tube
堀江さんの最初の冒険は、今から60年前の1962年に遡ります。
当時23歳で、兵庫県西宮からサンフランシスコまで、小型ヨット「マーメイド号」で3か月かけて単独無寄港で太平洋横断を成功させたのです。1962年5月12日に出発し、1962年8月12日に到着、所要日数は94日。通信手段も整っていない時代、太陽や星の角度などを測りながらヨットを進めていたのです。頼りになるのは自分と船以外何もないと言っています。
参照元:MBS NEWS You Tube
無事に到着はしたものの、パスポートを持っておらず、密入国になる可能性もあったところへ、1隻のヨットが声をかけてきます。その後、サンフランシスコの市長さんに会うことに・・・。
ジョージ・クリストファー市長は「アメリカに最初にやってきたコロンブスもパスポートは持っていなかったから、まあいいだろう」なんて粋な計らいで、堀江さんを名誉市民として迎え入れ、1か月間の米国滞在を認めてくれたのだとか!すごい計らいですよね。
入国を許可された堀江さんが成し遂げた世界初の偉業に、アメリカ国民は賞賛し、日本へ帰国した時は一躍「時の人」となりました。
参照元:MBS NEWS You Tube
しかし、堀江さんのこの航海は当初日本では問題になっていたのです。当時ヨットによる出国は認められていなかったため「密出国」という形になってしまっていたのです。小型ヨットは一般旅客とみなされるので当然ビザも必要でした。当時は申請したところで下りることの方があり得なかったようですが。
家族からは8月に捜索願が出され、海上保安庁が動く騒ぎになっていたのです。アメリカに着いたところで、不法出入国者扱いになり、日本へ強制送還され、逮捕されることになると言われており、救難課長には「海の恐さを知らぬ人命軽視だ」と非難されていました。
ところが、アメリカでの堀江さんの偉業を称えるニュースが日本国内で報道されると、マスコミや国民は手のひらを返すように堀江さんを賞賛したのだとか。帰国した堀江さんは密出国について事情聴取を受けましたが、結果、起訴猶予となったそうです。
『マーメイド号』は現在、サンフランシスコの米国立海洋博物館で保存・公開されているようです。
まとめ
健康な84歳ですよね!自分の一生をかけて愛する海やヨットを生きがいの場、挑戦の場として、目標を掲げながら人生を楽しんでいる様子にはこちらも励まされますね!
最後までご覧いただきありがとうございました!