つい先日、デザイナー/アーティストである『篠原ともえ』さんが、自身の手掛けた「革の着物」“THE LEATHER SCRAP KIMONO”の作品で、世界的ADC賞を2冠達成!という喜ばしいニュースが飛び込んできました!
篠原さんといえば、原色のファッションに身を包んだ明るいキャラクターが人気で、1990年代には、”シノラー” ブームを巻き起こした、あの彼女ですよね?!
歌手デビューも果たし、いろいろなテレビ番組で活躍していたタレントさんだったはず・・・。
いつの頃からか、表舞台ではあまり姿を見なくなっていましたが、いつの間にこんな世界的な賞を2年連続で受賞するような、素晴らしいデザイナーに転身を遂げていたのでしょうか?
篠原ともえさんのデザイナー/アーティストとしてのプロフィール経歴、デザイナーへの転身エピソード、手掛ける革作品やADC賞についてご紹介したいと思います!
篠原ともえのプロフィールと経歴
出典元:tomoe_shinohara Instagram
血液型:AB型
誕生日:1979年3月29日
年齢: 43歳
夫: 池澤樹
学歴: 文化女子大学短期大学部服装学科ファッションクリエイティブコース・デザイン専攻卒
・1995年にソニーレコードより歌手デビュー
・ナレーター・女優活動を通じ、映画、ドラマ、舞台、CMやテレビ番組で活躍
・衣装デザイナーとしても創作活動を続け、松任谷由実や嵐など、アーティストのステージジャケットや番組衣装を手がける
・地方創生の地域ブランディングにも積極的に参加し、街の公式キャラクターやキャンペーンの公式ロゴイラスト、施設やホテルなどの制服デザインなど数多く手がける
・実績が認められ、内閣官房知的財産戦略におけるCJムーブメント会議のメンバーに就任
・文化庁が主催する文化交流使フォーラムや東京都主催の東京手仕事プロジェトなどの司会を含め、自身のデザイナー経験を生かし各学校での講義も積極的に行っている
・2020年に夫でアートディレクターの池澤樹とクリエイティブスタジオ「STUDEO」を設立
参照元:TOMOE SHINOHARAのWEBサイト
2018年には、アートディレクターの旦那様と結婚をされていますから、公私ともに芸術的な環境に恵まれているのですね!
もともと服飾学校を卒業されていますが、何やら創作表現を本格的に学び直すために、20年ぶりに再び服飾学校に通い勉強をしたそうですよ!
彼女のモノづくりへの真剣に向き合う姿勢が伺えますね!
芸能活動を控えはじめた頃には、すでにこのような創作表現活動に方向転換していたようです!
ある人物との出逢いによって開かれたデザイナーとしての道!
彼女がタレント活動を控え、デザイナー業に打ち込んでいく転機となったきっかけは一体なんなのでしょうか?
それは、2013年に松任谷 由実(ユーミン)さんのステージ衣装を手掛けたことにあるようです。
なんと、篠原さんに松任谷 由実さんの旦那様であり音楽プロデューサーの松任谷 正隆さんから、”ユーミンのコンサート衣装をデザインしてみないか”というオファーが突然あったのです!
篠原さんもびっくりな、この大物アーティストとのコラボレーション!
この時ステージ衣装を手掛けるのは初めてでしたが、このオファーを引き受け、全力で衣装制作に挑みました。
そして見事にユーミンさんの魅力を存分に引き出した素晴らしい衣装の数々を完成させたのでした!
篠原さんデザインの衣装がこちら↓↓↓
出典元:oricon.co.jp
出典元:oricon.co.jp
出典元:oricon.co.jp
ユーミンさんのこの衣装を目にした他のアーティスト関係者たちから、次々と衣装制作の依頼のオファーが舞い込んで来るようになったそうです。
そうなのです!この正隆氏との奇跡的な出逢いが、今の彼女の姿へと歩むきっかけとなったのです!
ほんとに目を引く美しい衣装ですよね(^^♪
きっとこの時の制作活動や経験が、彼女に新しい刺激を与え、本来持っていた才能を開花させたのでしょうね。
そして更なる野心を芽生えさせ、デザインはじめモノづくりを通して「世の中へ発信していく」魅力を再認識し、また「自分の存在価値」を改めて感じられたのではないでしょうか。
しかし、すごいですよねぇ、、、このご縁!
彼女の実力もすごいですが、どこで誰が自分を見ていてくれるか分からないものですね!
やはり人生を変えるのは、どんな時も「人」との出逢いなのでしょうか!
2年連続 NY ADC賞を2冠達成!栄えある「革」の受賞作品とは?
ところで、篠原さんが受賞した賞は一体どのような賞なのでしょうか?
ニューヨークADC賞とは、1921年にニューヨークの広告美術団体「アート・ディレクターズ・クラブ(ADC)」によって設立された、世界で最も歴史のある国際的な広告デザイン賞(広告賞)です。
篠原さんは2021年度、2022年度と2年連続で「革」を使用しデザインを施した作品を出品しており、そのどちらもが、見事に2冠受賞を成し遂げています!
2021年は記念すべく第100回目を迎えたニューヨークADC賞で、「革のアクセサリー」を出品されていました。
日本タンナーズ協会からオファーを受け自らデザイン・ディレクションした作品で、モデルさんの身に着けているネックレス、リング、イヤリング、ブレスレットすべて天然革なのです!
出典元:tomoe_shinohara Instagram
革と向き合う中で生まれた篠原さんのアイデアは、”金属アレルギーの方々にも使ってもらえる、肌に優しいアクセサリー” でありたいということ。
そして水の温度や湿度によって、革の色や風合いが変わるため、長く愛用してもらえることを目指したのだそうです。
出典元:tomoe_shinohara Instagram
革を円形にする工程がとても難しかったそうですが、見事に綺麗な輪が連なっていますね!
こちらの作品では、ファッションカテゴリーにおけるトラディショナル・アクセサリー、イノベーションの2部門でメリット賞を受賞しております!
続いて、
先日受賞が発表された2022年第101回目のニューヨークADC賞に出品された作品は、なんと!「革の着物」です。
こちらは、ブランド・コミュニケーション部門銀賞、ファッションデザイン部門銅賞の2冠を達成しております!
本当におめでとうございます!!
出典元:tomoe_shinohara Instagram
モデルさんは、さらっとカッコよく着こなしていますが、着心地や重さが気になってしまいます・・・。(笑)
出典元:tomoe_shinohara Instagram
この作品は、エゾ鹿の革を端まで余すことなく使い切ったそうです。
そして着物の裾は、革独自の曲線を動物たちの住む山の稜線に見立て水墨画のような風景をグラデーションで表現しているそうですよ!
お見事ですね(^^
出典元:tomoe_shinohara Instagram
篠原さんの受賞コメントはこちら
「この作品は、日本の皮革産業を支える職人の方々の技術の賜物であり、そして、本プロジェクトに携わったクリエイティブチームの皆さまのご協力なしには到底なし得ませんでした。
今回、すでに定年退職された職人さんにも、その方の優れた技巧が本作を作り上げるうえで必要不可欠ということでご参加いただいたのですが、この取り組みをきっかけに、その技術が再認識され、継承の流れが生まれたとお聞きしたときは、言葉になりませんでした。
ものを形にするだけでなく、こうしたかけがえのない伝統の橋渡しをすることも、私たちデザイナーの責務だと思っております。今後もデザインやアートの力を信じ、世界へさまざまな魅力をお届けできるよう精進してまいります」
引用元:WWD
出典元:tomoe_shinohara Instagram
職人さんとコミュニケーションをはかるお仕事モードの篠原さん。
出典元:tomoe_shinohara Instagram
「革の着物」は、篠原さんのデザインはじめ、熟練の技を使いこなす職人さんたちの知恵と技術の賜物なのですねぇ。
日本の伝統工芸と現代のデザインが織りなす作品が、世界で評価を受けたということは、日本人としてもとても嬉しいお話ですね!
まとめ
すっかり落ち着いた大人の雰囲気漂うカッコイイ女性に変貌していた篠原さん。
少し前にテレビ出演した際に、「デザインはものすごく難しく、本当に大変だ」と話されていました。
納得のいく作品の表情を出すまで、事細かにこだわり続ける姿勢が印象的でした。
自分に厳しくひたむきに挑戦し続ける彼女。
あらゆる表現活動を通し、社会へ貢献する形で人生をクリエイティブしている篠原さんに、私は素敵な魅力を感じています!
これからも、篠原さんの活動を陰ながら応援していきたいと思います!